みなさん、こんにちは!今日は日本人の食卓に欠かせない「納豆」と、多くの方が気にされている「高血圧」について、わかりやすくお話しします。実は納豆には、血圧を下げる素晴らしい力が隠されているんです。「え、本当に?」と思われる方も多いかもしれませんが、科学的な研究結果に基づいて、その驚くべき効果をご紹介していきますね。
高血圧って、実はとても身近な問題なんです
まず、高血圧がどれくらい身近な問題なのかを知っていただきたいと思います。実は、高血圧は日本人にとって最大の生活習慣病リスクの一つなんです。厚生労働省の調査によると、高血圧症で治療を受けている患者数はなんと約1,600万人!成人人口の約15%にもなります。
「でも、まだ若いから大丈夫」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、予備軍を含めると成人人口の半分以上が高血圧に関連した問題を抱えているといわれています。つまり、2人に1人以上の割合で、血圧に何らかの不安を抱えているということになります。
高血圧の原因は様々で、喫煙、飲酒過多、運動不足、肥満、塩分の摂りすぎ、遺伝的要因などが挙げられます。現代の忙しい生活の中で、これらの要因を完全に避けるのはなかなか難しいですよね。
納豆の中に隠された「血圧を下げる秘密兵器」
そこで注目したいのが、私たちの身近にある納豆です。納豆には「ナットウキナーゼ」という特別な酵素が含まれています。このナットウキナーゼこそが、血圧を下げる秘密兵器なんです。
ナットウキナーゼは、1980年代に発見され、その後数多くの研究が行われてきました。そして、驚くべきことに、血圧を下げる効果が科学的に証明されているんです。
世界で証明された納豆の血圧降下効果
岡山大学の研究によると、2008年に韓国で行われた臨床試験では、血圧が高い成人86名に対して、2,000 FU(フィブリン単位)のナットウキナーゼを8週間摂取してもらったところ、収縮期血圧(上の血圧)と拡張期血圧(下の血圧)の両方が有意に減少したことが報告されています。
さらに2016年には、北米(アメリカとカナダ)で同様の研究が行われました。血圧が高い79名の成人に同じ量のナットウキナーゼを8週間摂取してもらったところ、拡張期血圧は有意に低下し、収縮期血圧も低下する傾向が認められました。
具体的な数値で表すと、ナットウキナーゼを摂取したグループでは、平均して収縮期血圧が5.55mmHg、拡張期血圧が2.84mmHg下がったという研究結果もあります。これは決して小さな変化ではありません。
納豆がどうやって血圧を下げるのか?そのメカニズム
「でも、なぜ納豆が血圧を下げることができるの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。実は、納豆には複数の血圧降下メカニズムがあるんです。
1. ナットウキナーゼによる血流改善効果
ナットウキナーゼには、血栓の主成分であるフィブリンを直接分解する作用があります。さらに、体内の血栓溶解酵素を活性化する働きもあります。これにより血液がサラサラになり、血流が改善されることで、血圧が下がるのです。
2. レニン活性の低下
2008年の臨床研究では、ナットウキナーゼがレニンという血圧上昇の引き金となる物質の活性を有意に低下させることが確認されています。レニンは血圧を上げる重要な物質なので、これが減ることで血圧が下がります。
3. 納豆ペプチドによるACE阻害作用
納豆にはナットウキナーゼ以外にも、「納豆ペプチド」という成分が含まれています。この納豆ペプチドには、ACE(アンジオテンシン変換酵素)という血圧上昇に関わる酵素の働きを阻害する作用があります。
ACEは、血圧を上げるアンジオテンシンIIという物質を作り出す酵素です。納豆ペプチドがこのACEの活性中心を塞ぐことで、血圧上昇を防ぐことができるのです。まるで鍵穴に違う鍵を差し込んで、本来の鍵が入らないようにするような感じですね。
4. その他の有効成分
納豆には他にも、血管の弾力性を維持する効果があるレシチンや、血圧低下に関連するポリアミンやスペルミジンなども含まれています。これらの成分が総合的に働くことで、納豆の血圧降下効果が発揮されるのです。
女性に特に効果的?驚きの研究結果
興味深いことに、日本人約8万人を対象とした大規模な研究(JPHC研究)では、納豆をはじめとする発酵性大豆食品の摂取が、特に女性の循環器疾患リスクを大幅に低下させることが明らかになりました。
この研究によると、発酵性大豆食品の摂取量が最も多い女性(1日55g)では、最も少ない女性(9g)と比べて:
- 循環器疾患の発症リスクが20%減少
- 脳卒中のリスクが18%低下
- 心筋梗塞のリスクが30%低下
という素晴らしい結果が得られました。
なぜ女性に特に効果的なのかというと、納豆などの発酵性大豆食品には「イソフラボンアグリコン」という、腸管から吸収されやすい形のイソフラボンが多く含まれているからです。このイソフラボンアグリコンは、特に閉経後の女性において動脈硬化を予防する効果があることが知られています。
どのくらい食べれば効果があるの?
「じゃあ、どのくらい納豆を食べればいいの?」という疑問が湧いてきますよね。研究で使用された2,000 FUのナットウキナーゼは、納豆約70~100gに相当します。市販の納豆は1パック40~50gなので、最低でも1回に2パック程度食べると、研究と同様の効果が期待できることになります。
ただし、健康な方の場合、1日1パックでも十分な健康効果は期待できます。大切なのは継続することです。毎日続けることで、徐々に血圧への良い影響が現れてくるでしょう。
効果的な納豆の食べ方とタイミング
納豆の血圧降下効果を最大限に活用するためには、食べ方とタイミングも重要です。
夜に食べるのがおすすめ
血栓は深夜から早朝にかけてできやすいという特徴があります。ナットウキナーゼの効果は7~8時間持続するため、夕食時や就寝前に納豆を食べることで、血栓ができやすい時間帯をカバーできます。
加熱しすぎないように注意
ナットウキナーゼは熱に弱い性質があります。そのため、熱々のご飯に直接かけるよりも、少し温度が下がってからかけるか、そのまま食べることをおすすめします。ただし、普通のご飯程度の温度なら、短時間であれば問題ありません。
よくかき混ぜて食べる
納豆は「400回かき混ぜるとおいしくなる」と言われますが、これは単なる迷信ではありません。よくかき混ぜることで、ナットウキナーゼがより活性化され、効果が高まります。
注意すべきポイントと副作用
納豆は基本的に安全な食品ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。
摂取量の目安
健康な方の場合、1日1~2パックが適量です。納豆に含まれるイソフラボンの1日摂取目安量は70~75mgとされており、納豆1パックには約35mgのイソフラボンが含まれています。そのため、1日2パック程度が上限と考えるのが適切でしょう。
ワルファリン服用中の方は要注意
血液をサラサラにする薬「ワルファリン」を服用している方は、納豆に含まれるビタミンK2が薬の効果を減弱させる可能性があるため、医師に相談してから摂取するようにしてください。
その他の注意点
- セレンという成分を摂りすぎると胃腸障害や疲労感につながる可能性があるため、食べ過ぎは禁物です
- 痛風の方は、プリン体が含まれているため、摂取量に注意が必要です
納豆以外の発酵性大豆食品も効果的
納豆だけでなく、味噌や醤油などの発酵性大豆食品にも同様の効果が期待できます。日本の伝統的な食生活では、これらの発酵性大豆食品を組み合わせて摂取することが多く、それが日本人の健康長寿に貢献している可能性があります。
例えば、朝食で納豆を食べ、昼食や夕食で味噌汁を飲むといった具合に、一日を通じて発酵性大豆食品を取り入れることで、より効果的に血圧管理ができるでしょう。
生活習慣の改善と併せることが大切
納豆の血圧降下効果は素晴らしいものですが、それだけに頼るのではなく、他の生活習慣の改善と併せることが重要です。
- 適度な運動を心がける
- 塩分摂取量を控えめにする
- 十分な睡眠を取る
- ストレスを適切に管理する
- 禁煙・適度な飲酒を心がける
これらの基本的な生活習慣の改善と納豆の摂取を組み合わせることで、より効果的な血圧管理が可能になります。
継続は力なり!無理のない範囲で続けよう
納豆の血圧降下効果を実感するためには、何よりも継続することが大切です。「今日から毎日2パック食べるぞ!」と意気込んでも、続かなければ意味がありません。
まずは1日1パックから始めて、自分のペースで続けることをおすすめします。納豆が苦手な方は、キムチと混ぜたり、チーズと組み合わせたりすることで、食べやすくなることもあります。
まとめ:納豆で始める、おいしい血圧管理
今回ご紹介したように、納豆には科学的に証明された血圧降下効果があります。ナットウキナーゼや納豆ペプチドなどの有効成分が、複数のメカニズムで血圧を下げる働きをしてくれます。
特に女性にとっては、循環器疾患のリスクを大幅に低下させる効果も期待できます。1日1~2パックという手軽な摂取量で、これだけの健康効果が得られるのは、まさに納豆の素晴らしいところです。
ただし、納豆だけに頼るのではなく、バランスの取れた食事と適度な運動、ストレス管理などの基本的な生活習慣の改善も併せて行うことが重要です。
みなさんも今日から、おいしい納豆で血圧管理を始めてみませんか?ネバネバの糸に込められた健康パワーが、きっとあなたの体を内側から支えてくれるはずです。
参考文献
- 岡山大学薬学部 – 納豆の健康効果について(4)
https://www.pharm.okayama-u.ac.jp/lab/pmaphs/posts/post18.html - 日本ナットウキナーゼ協会 – 納豆のネバネバに含まれるナットウキナーゼ
https://j-nattokinase.org/nattokinase - そのもの株式会社 研究室 – 納豆には高血圧予防効果がある!?納豆ペプチドのはたらき
https://labo.sonomono.jp/function-of-natto-peptide/ - 日本ナットウキナーゼ協会 – 血圧降下作用を確認
https://j-nattokinase.org/血圧降下作用を確認/ - 糖尿病ネットワーク – 納豆など「発酵性大豆食品」が脳卒中や心筋梗塞のリスクを低下
https://dm-net.co.jp/calendar/2020/030575.php - Effects of nattokinase on blood pressure: a randomized, controlled trial – Hypertension Research (2008)
- Consumption of nattokinase is associated with reduced blood pressure and von Willebrand factor – Integrated Blood Pressure Control (2016)
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